沖縄と家族の物語/「アンマーとぼくら」有川浩

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一部の都道府県では再び緊急事態宣言が発令しました。

気兼ねなく旅行ができるようになるのは、まだまだ先になりそうですね。

そんな御時世でも、旅行に行った気分なれる一冊をご紹介します。

 

「アンマーとぼくら」有川ひろ

 

沖縄を舞台にした、沖縄と家族がもっと好きになる物語です。

 

ずっと気になっていたのですが、ようやく文庫化したので読んでみました!

有川さんはどうしてこうもいい作品を書けるのだろうと感心します。

 

 

あらすじ

母の休みに付き合い、沖縄に帰省したリョウ。

沖縄でガイドをしている母とともに、家族の思い出の地を巡ります。

 

北海道で生まれたリョウは、小さい頃に実の母を病気で亡くしてしまいます。

母の入院中、父は見舞いにも来なくなり、祖母や親戚からも冷たい視線で見られるように。

 

母を亡くして間もなく、写真家の父の撮影旅行のお土産には、沖縄のものが増えるようになりました。

ある日突然、沖縄に連れて行ってやると言う父について行くと、沖縄の空港で待っていたのは、見知らぬ女性。

父親の再婚相手であるその女性、晴子さんも、「北海道なんか」と連呼する父も、なかなか受け入れることができませんでした。

 

それでも少しずつ母(晴子さん)にも心を許し、家族3人で幸せに暮らしていけると思っていたとき…。

 

過去の回想を織り交ぜながら、母と2人で「今」と向き合います。

 

こんな人におすすめ!

沖縄の土地が好きな人

・家族に対して複雑な気持ちを抱えている人

・泣ける本を読みたい人

 

おすすめポイント

主人公の複雑な気持ち

再婚相手の晴子さんが嫌いなわけではないが、受け入れてしまうと、実の母に悪い気がする。

母のことは忘れてしまったかのように晴子さんと楽しそうにしている父を見ると、自分だけでも母のことを忘れないようにしようという思いが強くなる。

主人公の、小さいながらも実の母を思いやり、それゆえに父を怒らせてしまうところが、子供らしくて微笑ましく感じました。

どちらの母も大事だからこその複雑な気持ちが手にとるように伝わり、心苦しくなる部分もありました。

 

それでも仲の良い家族

初めは晴子さんを受け入れられず、そのことで父も怒り、あまり上手くいっていなかったような家族ですが、少しずつ距離感が縮まってきます。

子供っぽい父に晴子さんと一緒に呆れたり、呆れながらもしょうもない遊びに付き合ってあげたり。

そして何より、お互いのことが大好きな父と母。

見ているだけで幸せになれそうな、温かい家族が描かれています。

 

綺麗な沖縄の自然

沖縄といえば海が綺麗なことは言わずもがなですが、見どころはそれだけではありません。

荒れた海や厳かな御嶽、内地とは違う色の花。

ガイドをしている母だからこそ知っていることもあり、今まで知らなかった沖縄の新たな魅力を知ることができます。

有名な観光地も出てくるので、一度でも沖縄に行ったことがある人にはもちろん分かると思いますし、何度も沖縄に行ったことがある人でも知らないことがあるかもしれません。

 

私も少し前に沖縄に行きましたが、自分が観光したところも出てきて、より馴染み深く感じました。

ここ私も行ったなぁと懐かしくなったり、行ったのに見逃していた隠れた名所を知ったり。

新しい沖縄の観光ガイド本としても重宝されるのではないかと思っています(笑)

 

最後に

沖縄の魅力を感じながらも、盛大に泣ける物語となっています。

 

沖縄に行く前にぜひ読んでもらいたい一冊です!

これから沖縄に行く予定がある人は、行きの飛行機で読むのもいいですね!

 

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