皆さんはどんな恋愛をしていますか?
こんにちは、雫です。
恋愛の形って人ぞれぞれですよね。
でも、恋をしているときにときめくのは全員一緒かもしれません。
さて、本日はこちらの小説をご紹介します!
「白いしるし」西加奈子
こんな人におすすめ!
・恋愛でもがき苦しんでいる人
・自分に正直になりたい人
・異常な世界観を楽しみたい人
恋愛のもどかしさ、苦しさが鮮明に描かれている作品です。
自分とは遠い世界のようで、でもなぜかのめり込んでしまいます。
あらすじ
ある雨の日、夏目は友人の瀬田に連れられて、個展に行きます。
そこで一目見た瞬間、間島の絵に魅了されてしまいます。
間島の絵だけでなく、間島本人に恋をするだろうという予感がありました。
恋人のいる間島とは結ばれるはずもないのに、どうしても気持ちを抑えることはできませんでした。
2人では会わないようにしていたのに、また個展に行ってしまいます。
そこからたびたび会うようになった夏目と間島。
間島から連絡を来ることはありませんでしたが、電話をすると夜中でも必ず出てくれます。
恋人がいるようには感じませんが、前に進んではいけないようなもどかしさがあります。
30歳を過ぎて恋愛から遠ざかっていたのに、好きになると一直線にのめり込んでいく夏目。
異常なほどの恋心ですが、どこか他人事とは思えず、夏目の気持ちに共感できる人も多いでしょう。
おすすめポイント
主人公のリアルな気持ち
過去の失敗した恋愛経験から、もう恋愛に夢中になるのはやめようと思っていた夏目の気持ちがリアルに描かれています。
好きだけど、好きになってはいけない。
会わないようにしたいけど、会いたい。
そのもどかしい、苦しい気持ちが痛いほど分かります。
句読点が比較的多いのも、複雑な心境を表しているように感じました。
独特な登場人物
恋愛に一直線な夏目だけでなく、ほかの登場人物も変わった人が多いです。
間島はいつも真っ黒の服を着たり、適切な言葉を探すことに時間を費やしたりと、どこか捉えどころのない印象があります。
友人の瀬田は、そもそも友人ではありますが、職業以外のことをあまり知りません。
そんな3人の世界観が不思議と心地よくなってきます。
さいごに
恋愛に苦しんでいる人も、ここまでのめり込む恋をしたことがない人も、主人公の気持ちに共感しながら読むことができると思います。
もどかしくて切ない、だけどひたむきなこの恋愛を、ゆっくり読んでみてください。
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また、西加奈子さんの他の作品もよければ一緒にどうぞ。
あすよみ!では前回「さくら」を紹介しました。
過去の記事はこちらです。
それでは、次の記事でお会いしましょう!